キャッツキルに到着
旅の目的であったメイン州でのネイティブのブルックトラウトを釣り上げることができた後、もう一つの目的であったニューヨーク州にあるキャッツキルへと車を走らせます。
キャッツキル(Catskill)はニューヨーク州の中部にある山地でアメリカにおけるフライフィッシングの発祥の地。そもそもフライフィッシングはヨーロッパで産まれた釣法で、主にイギリスの貴族が楽しんだとされ、“漁”としての釣りというよりも“遊び”としての釣りという側面が強い。(釣りで使うウェアやギアなども一際洒落ていて高価なものが多い)そして、その文化は17世紀ころに支配下であったアメリカにも伝わり、もっとも繁栄のきっかけとなった地とされているのがここキャッツキル。
キャッツキルに到着したのは夜で近くのモーテルで一夜を過ごします。チェックインの時に対応してくれたおじさんが僕のフィッシングベストを見るなり
「釣りするのか?とりあえずこれをやるから今夜読んでみなさい。」
と言って数冊キャッツキルに関する無料誌を手渡してくれました。
読んでみると決して釣りに関する雑誌ではないのにいたるところにトラウトの絵や写真が載っています。さらに読み進めてみると、この辺りを流れる川や湖に生息する魚種の表が一覧それぞれ載っていました。いかにこの地域がトラウトや釣りと密接であるか伝わってきます。ワクワクしながら眠りにつきました。
さあ、釣りに行こう!
翌朝、モーテルを出発し目星をつけていたクリークへ車を走らせます。不思議なことにこういう時に限ってイケたDinerがあったり、YARD SALEに遭遇するもんですね。本当に幸せが雨のように降ってきます。キャッツキルは2日間まるまる釣り出来る時間をとっていたので寄り道します。
👆ロビンフッドディナー
ヤードセールは地元のおばちゃんがやってる小さい規模のものでした。だべる為にやっているような感じの雰囲気で最高です。
大きい規模だったら時間費やしちゃいそうなので、ちょうどよかったです。
ここからまた川まで車を走らせます。
なかなかに雰囲気がある川です。釣りのメッカであるメイン州で釣りをしてきたばかりなので、釣れそうな気しかしません。
昔のダイワのスピナー ブレットン をチョイスし、下流側にキャストします。
数投目,大きい岩でできた水のヨレに差しかかったときに...
コンッ
小さいトラウトが食いついてきました。
なかなかイージー...?
そう思いつつ釣り上がります。
少し上流に行くと小さい堰のようなものがあり、堰の下に水深が深い場所があります。
変わらずスピナーをキャスト,,,
最高のブラウントラウトがヒットしました。
サイズも大きく、魚体に傷ひとつないひれピンの個体です。
その後も釣り上がりブルックトラウト、レインボートラウトがヒットします。
まさにトラウト釣りの楽園です。2時間ほど釣りをし、お昼になったところでキャッツキルにある街ロスコ―(Roscoe)へ行くことにしました。
“トラウトタウン” ロスコーという街
キャッツキルにあるロスコーという街は通称”トラウトタウン”と呼ばれており、町の至る所にトラウトのオブジェや絵が飾られています。街ではウェーダーを着ている釣り人が歩いていたり、フライタックルが売られている釣具屋さんもいくつかあります。
別の河川へ釣りに行く
街探索もほどほどに釣りをしたいので、一番有名なBeaverkill Anglerという釣具屋さんに入って聞いたおすすめの河川へと車を走らせます。すると釣り人がたくさん!!
釣り人が多いと釣るのは難しそうだなあ。と思いつつ、30分ほど同じ地点で釣りをしました。
”やっぱり釣れない!”
隣の釣り人に聞いてみましたが、みんななかなか釣れていないそう。彼はこの地域では珍しくフライではなくルアーでトラウトを狙っていたのでゆっくりルアーの交換をしたり、釣り具の話をしました。ルアーケースこそヴィンテージのエルエルビーンのものでしたが、タックルに関してはLOVE JAPAN。アメリカ人らしくない繊細な感性を持っているのかタックルへのこだわりを感じます。ロッドとリールは少し古いダイワ、ルアーはアメリカのものも多いですが、主に使っていたのはDUOのミノー。
”知ってる?とにかくこのDUOがめちゃくちゃいいんだよ!!”
しきりに僕にDUOの良さを教えてくれます。そのほかにも
”リールは今のよりもちょっと前のやつのほうがデザインがかっこいいんだ。”
”ルアーフィッシングでは日本の道具が世界一だよ”
など話が通じる通じる。
話が盛り上がって場所を変えて一緒に釣りをすることに。
”車でついてきなよ”
と誘ってくれたのでついていくことに。
車で20分ほど走らせ別の河川へ移りました。
ここにも釣り人がいっぱい。
そしてここに数十年通っているというキャッツキルのOGたちとともに釣りを始めます。
1-2時間上流に移動しながらキャストを繰り返しましたが、少しのバイトのみ。やっぱり人が多いところは難しいのかなあ。
この河川は水温がめちゃくちゃ低くて体が冷えてしまったので陸地に上がり、この地のOGたちと少し会話をしましたが、彼らも今日は全くダメとのことでした。
日が悪かったね!
それなりに時間がたってしまったので、最後フライフィッシングのキャストを少し教えてもらって今日はタイムアップです。
帰りにWendys(チェーンフード店)によって変えると魚を持ち帰るための氷が売られていました。さすがトラウトタウン!
キャッツキルでの釣り
ニューヨークといえばやっぱりマンハッタンやブルックリンなどの超都会のイメージが強いですが、州全体で見るとこうやって自然の中で釣りができる素晴らしい州でもあるということを学びました。マンハッタンから車でたった2時間程度でこれほどトラウトに溢れた街で時間を過ごすことができるのは魅力的です。
今回のキャッツキルでの釣行で東海岸を代表する3種のトラウト“ブルックトラウト”“ブラウントラウト”“レインボートラウト”を釣り上げることができました。ヴィンテージのエルエルビーンのカタログやアニマルTシャツ、インスタグラムなどでみていた憧れの魚たちを手にすることができて本当に夢のような時間でした。
使用タックル
ロッド:ズームサファリ705ML
リール:ナスキー2500
ライン:PE1.5号 リーダーフロロ12lb
ルアー:Dコンタクト(スミス) ブレットン(ダイワ)